« おすすめのミステリー小説「中庭の出来事」恩田 陸 (著) | トップページ | おすすめサスペンス「ゴールデンスランバー」伊坂 幸太郎 (著) »

2009年1月22日 (木)

「名もなき毒」宮部 みゆき (著)

どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。
それが生きることだ。

財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。
そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった。

この、もの悲しい読後感は、何なんだろうかと思う。
正直で全うな生き方をする人間が不幸に見舞われることか、権力・地位・財力を得てもなお無力感を感ずることか。

どうやら、ここで描かれている登場人物は、正直で素朴な主人公も、権力や財力を得ているその義父も、また犯罪を犯した人々も、皆、満たされぬ思いを持っているからかもしれぬ。
その満たされる思いを、解消するすべをもっているか否かで、犯罪者になるか否かが決まる。

犯罪者、異常者と、ここで描かれている良い人々との、実は差異があまりないことに、もの悲しさを感ずるような気がする

▼楽天
名もなき毒


▼アマゾン
名もなき毒

« おすすめのミステリー小説「中庭の出来事」恩田 陸 (著) | トップページ | おすすめサスペンス「ゴールデンスランバー」伊坂 幸太郎 (著) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/9277/27376104

この記事へのトラックバック一覧です: 「名もなき毒」宮部 みゆき (著) :

« おすすめのミステリー小説「中庭の出来事」恩田 陸 (著) | トップページ | おすすめサスペンス「ゴールデンスランバー」伊坂 幸太郎 (著) »